庭巡り
2011年盛夏
今回より、ツィッターに投稿したものを加筆して掲載する場合があります。
また「ポタジェ」のページをこちらに統合します。ご了承下さい。
炎天の陽射しの中、庭の10本くらいの満開のムクゲの花がきらめいている。 中でも白色のムクゲが好き。ダダイスト新吉ー高橋新吉の詩「木槿の花」が好き。昔々、晩年の新吉にご自宅で会ったことがある。署名入りの詩集『残像』も頂いて。あの頃、それなりに希望に満ちていた時代だった。そして今は。
木槿の花の白さは何であらう
雪よりも白い花びらを
暑い夏の日盛りにひろげてゐる
遠い雲のような白さ
うす紙のすきとほるやうにうなだれて
匂いなく咲いてゐる 木槿の花よ
何であらう この白くほのかに目にひびく
ふるれば消ゆる幻のやうな花 「木槿の花」(高橋新吉)
私の庭でも街路でも、夏の定番キョウチクトウの紅白の花が満開。ムクゲもキョウチクトウも今年は花付きがよいのでうれしい。
キョウチクトウは、広島市の花だと言うことを知ったのは最近だ。そして「夾竹桃のうた」が1969年に発表され、以後、平和教育の現場で教えられ、生徒たちに歌われ続けているという。
ゆったりとした優しい曲。歌詞は力強い。まさに公害や潮風に強いキョウチクトウにぴったりだ。歌詞と曲は次で。
http://www.utagoekissa.com/utagoe.php?title=kyochikutounouta
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庭の恵みで保存食作り。塩以外は全てここのもの。といっても梅の実と赤紫蘇だけだけれど。
夏至の日に梅干しの塩漬け完了。5キロ分。2本の梅の木から。ありがたいものだ。
梅干しを作った。
1. わが家の青梅を摘み、くしでヘタを取り除く。
2. 粗塩(大島の海の精)の3/4を全体にまぶして容器に詰める。
残りの塩を表面に振りかける。
3. 蓋をして重しを乗せ、埃がかからないように紙でくるんで冷暗所へ。
2,3日して水が上がってくる(白梅酢)。
4.約1ヶ月後、庭で摘んだ 赤紫蘇の葉だけを洗い、水切りして、塩の1/3でよくもみ、しっかり絞って灰汁を捨てる。
残りの塩でよく揉み、白梅酢を加えてさらに揉む。紅梅酢が出来る。
5. 容器の梅の表面に揉んだ紫蘇を並べ、梅酢も容器に戻す。落としぶたをして、軽めの重しを乗せる。
6. 梅雨明け後の土用の日から、3-7日間、容器からウメを取り出し、笊に並べて天日で干す。
箸で裏返す。汁と紫蘇の葉入りの容器に戻し、毎日繰り返す。つゆや湿気に当てないように注意。
雨の合間に夕食の野菜収穫。雨に濡れた艶々丸まるの茄子、トマト、ピーマン。 台風や夕立の雨は慈雨(じう)なのか苦汁(くじう)なのか。どちらにしても見かけは美しい。味はよい。
被災地にスイセンの花を咲かせよう、という柳生真吾さんの「スイセンプロジェクト」に参加登録している。わが庭のニホンスイセンの球根を掘り出した。
土は粘土質、石ころごろごろの環境だけれど、毎年しっかりと咲く。
掘り出しにくいのでまず50個。それからまた50個。ピンポン球くらいのが100個。ただ今乾燥中。来年、被災地に輝きと香りが満ちるでしょう。
http://suisen-project.com/
拙著、「丘のてっぺんの庭 花暦」にも書いたのだけれど、皇后美智子さまは阪神淡路大震災のお見舞いに、手ずから摘まれたお庭のニホンスイセンを現地に捧げた。そして今回東北の被災地を訪れ、黄水仙を現地の方から贈られ、それを東京に持ち帰られ、ご自宅に飾られた、という。水仙の花は、ほんとうに希望のシンボル。
放射線物質セシウムを吸収するというヒマワリを、今年はいつもより多く種を蒔いた。苗はたくさんになったのだが、良く育たない。葉が茶色に枯れてしまう。それでも花は大きく開いた。
今年も緑のカーテンを朝顔で作りました。藍色、濃い紫の花が毎朝咲いてくれます。
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特別なガーデンの花のスライドショーここです!
残念なお知らせです。
こんな庭の様子です。が、オープン・ガーデンは、諸般の事情で行えなくなりました。楽しみにしていた皆様にお詫びいたします。
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All Photos copyright Edward Levinson!!